3.28.2010

つぼみ その1

蕾は、いつか、ひらく。
手紙も、いつか、ひらくもの。

何年前だったか、京都の鳩居堂で、「蕾」と彫ってあるスタンプを買った。

蕾を囲っているハートの形は、ふっくらした花のつぼみを思わせる。
何故綴じ目に蕾なのか、説明を読んだ私とMちゃんは感動して、便箋や封筒と一緒に買い求めた。
その後、Mちゃんに宛てた手紙にそのスタンプを押したかどうか記憶がはっきりしないし、Mちゃんから来た手紙にそのしるしがあったかもよく思い出せない。
でも、あのとき、蕾を一緒に見つけたという記憶ははっきりとあって、そういう時間を共有したことは、いつまでも覚えていたいなあと思う。

この封筒に押したスタンプ、実は2代目。
京都で買ったものは大切にしていたはずなのに、いつの間にか行方知れずになってしまった。
それが、こないだ用があって行った新宿の鳩居堂(最近まで新宿にお店があるなんて知らなかった)でふたたび発見!目当てのものよりもこれを見つけたことの方が嬉しかった。

最近はメールで用件を伝えてしまうこともあって、手紙を送ることがすっかり減ってしまったけど、「蕾」で封をするために手紙を書くのもいいかもなあなんて思ってみたり。






メモ
・土曜日のインドカレー屋さんは店員のひとたちがみんな赤いTシャツを着ていて電飾もからふるでポップなお店だった。スパイスで顔が赤くなってよく喋った2日間。そしてよく食べたホント。ゴチソウサマデシタ。
・「フロスト×ニクソン」「主人公は僕だった」(マギーがかわいい)「シカゴ」

3.23.2010

The Beat Goes On

今年に入ってから、ネットでジャズ専門のラジオばかり聴いている。フランスのTSF JAZZという番組(ECOUTER TSF をクリックして聴けます)。ストリーミング放送なのでずっとつなぎっぱなし。曲の説明の他に、日本のと同じようなラジオ的イントネーションとテンポのコマーシャルが入るけれど、それ以外は曲だけが流れ続けるので、映画を見ていないときはこの放送を聴くためにパソコンをつけている。いいなあと思った曲やずっとタイトルが分からなかった曲はメモするかYou Tubeの再生リストに入れて後からチェックできるようにしている(ほんとうに便利だと思う)。気づくと、再生リストにBirdlandとタイトルがつく曲が2つもあって、ニューヨークにBirdlandというジャズクラブがあることを知った。 最近の収穫は、記憶していた歌詞が実は間違いだったという事実。学生のとき気に入っていたはずの曲だけど、Cathy Rich は Because on ではなくて、The Beat Goes On と歌っていた!聞き取りの問題?

ニーナ・シモンの曲ですごくかわいいPVを見つけた。「ウォレスとグルミット」を生んだストップモーションアニメーター、ニック・パークの作品。犬だとセクシーさには欠けるかも。やっぱり猫だよなあ。





nina simone - my baby just cares for me


学生の頃、苦労してタイトルやアーティストの分からない曲を探していたのが嘘のよう。見つけたときの喜びは大きくて早く自慢したくてたまらなかったっけ。今はYou Tubeから落とした音源でDJ、なんて人もいるんだろうなあ。


というわけで、TSF JAZZはおすすめの番組です。フランク・シナトラからダイアナ・クラールまで新旧問わず流れています。

3.22.2010

北の丸公園


北の丸公園に咲いている水仙。
強風が吹く前の日の夕方、みんな同じ方向を向いて風の波が起こる度に大きく頭を振っている様子がかわいらしくて。太陽の沈んでいる方向から考えると、彼らはばっちり南を向いている。

九段下に行ったときは北の丸公園を散歩する。
武道館の脇を通りすぎるとすぐに公園らしくなる。
武道館はその時の催しによって会場周辺の人々の空気がまったく違うのでそれを観察するのも楽しみになっている。
ジャージ姿のごつごつした坊主の男子たちが大きなカバンを抱えて歩いているときは柔道の大会、ピンクや赤の文字で女の子の名前が書いてあるうちわを手にした男連ればかり見るときはアイドルのイヴェント、メイクやファッションが奇抜な子たちがポーズを決めて写真を撮りあっているときはヴィジュアル系のコンサート。
駅を出たときにその人たちの色を見て、今日は何があるんだろうと考える。

公園の中には色々な花や木があって、名前の札が立っていたり付けられているのでそれを見ながら歩くのも楽しい。
去年ここには載せなかったけれど、秋は紅葉を独り占めできるくらい静かなところもあって良い場所を発見したなあと思った。そして春はなんといっても千鳥が淵の桜が楽しみ。今週末くらいから咲き始めるかしら。

北の丸公園はそれだけじゃない。科学技術館もある。展示を見に中に入ったことはないのだけれど、売店を冷やかしているとこんなものを発見して大人買いしてしまった。

「ネコライト」。
なんて、ふぁんしー!
本当は・・・4つも買ってしまった。一つ300円。全6種類(全部買うのは踏みとどまった)。対象年齢▲歳以上。壁に向けてボタンを押すとネコの写真が映し出されるというおもちゃ。スライドと同じ仕組み。自分の年齢は分かっているつもり・・・。
壁に映した猫の写真も携帯で撮ってはみたけれど・・・ここにはあえて載せないことにする。

メモ
・子どもの成長は早いなあ。もりもり食べちゃったよ、わたしも。
・セリフが増えていたQちゃんの舞台。ゲネ公演をみる。ゲネって?
・来週からは落ち着くとといいな。あっという間?ようやく?3月も終わり。久しぶりパソコンの前に座った。久々に家でキーボードを叩いた。ネットはしなくても平気。でもなかったら不安、というか不便。

3.07.2010

梅と桃と、おいしいものの話。

気づいたら桃の節句も終わっていた。もう・・・3月!
まだまだ寒いけれど、街を歩くと、寂しげな枝に白や緑のつぼみがぽつぽつと見え始めて、そのときを準備しているのが分かる。
梅はごつごつした枝に薄ピンクのまるい花を咲かせていて、枝との対比が美しいなあと思う。浮世絵を思い出す。手前にごつい幹と枝が描かれていて、奥にも梅の木々が続いている絵。
桃の花はまだ時機が早いせいか一度しか見ていない。

石森章太郎が描いた「古事記」を読んで初めて、桃には霊力があって邪気を祓うとされていることを知った。今も手元に置いているマンガの一つ。

お産で死んでしまったイザナミに会いに黄泉の国へ行ったイザナギは、覗いてはいけないと言われた扉の奥を見てしまったために、変わり果てた姿のイザナミやライジュウやヨモツシコメに襲われることになる。そこで敵を倒す「アイテム」として登場するのが髪(みづら)をしばっていたかづら(つる草の象徴)から生まれた山ぶどう。竹製の櫛から生まれた筍。そして、桃の実。山ぶどうはその蔓で体をしめつけ、筍はその味で忘我の状態にさせる。桃の実は爆弾(?)となり、彼らを追い払う。そのことに感謝したイザナギは桃にオホカムヅミの命(みこと)という名前を与えた。

イザナミがイザナギと一緒に帰れなかったのは、彼女がすでに黄泉の国のものを食べてしまっていたため。一度その世界のものを口にしてしまうと、元の世界には戻れなくなってしまう。
「あちら側」にとどめて置く手段として、魅力的な食べ物は度々物語に登場する。思いつくのは「千と千尋の神隠し」、その影響を受けている(町山さんのラジオで知った)「パンズラビリンス」、「コララインとボタンの魔女」(これも日本のアニメの影響を受けているような気がした。○○○○○―○とか?)、本だと「家守綺譚」。
ギリシャ神話にも、冥界のザクロの粒を食べたために、その数だけの月は冥界で過ごすことになってしまったという話がある。

食べ物の誘惑を振り払う難しさは、よおく、分かる。
苦めの珈琲と一緒に食べるチョコレートだとか、ブルーベリージャムやクロテッドクリームをつけて食べるスコーンだとか、スパイスが効いたインドカレーと食べる焼き立ての香ばしいナンだとか。目の前に置かれたら?
もしも「あちら側」に迷い込んだとしても、こんなものが出ないことを祈るばかり・・・。


メモ
・平日の時間がほしい。野菜をちゃんと食べたい。
・「プロデューサーズ」「恋をしましょう」(ミュージカルが見たい!)「百万長者と結婚する方法」「レイチェルの結婚」「バベットの晩餐会」
・花の水替えを毎日すること。嗚呼アゲラタム・・・。